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LLMO対策のやり方【実測データ付き】

三橋竜彰

LLMO対策とは、ChatGPTなどの生成AI・AI検索の回答で、自社サイトが情報源として引用・参照されるようにするための施策です。この記事では、筆者が自社サイトで実際に行っているLLMO対策を、実装手順とキーワード調査の実測データつきで解説します。

筆者はSEO検定1級・ウェブ解析士として、AIでサイト設計から記事作成・公開・分析までを自動化するシステムを自作し、複数の自社サイトで運用しています。本サイト(ヒトリデニ)も、この記事に書いた対策をそのまま実装した「実物」です。LLMOという言葉の定義や全体像から知りたい方は、先にLLMOとは?AI時代の検索最適化 完全ガイドをご覧ください。

LLMO対策の前提: 何を目指す施策ですか?

LLMO対策が目指すのは、AIの回答の中で「情報源として選ばれる」ことです。

そのために必要な状態は、突き詰めると次の3つに集約されます。

  1. 取得できる: AIのクローラーがコンテンツにアクセスできる。
  2. 理解できる: ページの構造・意味・発信者が機械可読になっている。
  3. 信頼できる: 一次情報と著者の実在性があり、引用に値する。

以降の手順は、この3条件を順に満たしていく構成になっています。なお、LLMO対策をすれば必ず引用されるという保証はありません。各AIの情報源の選び方は非公開の部分が多く、できるのは確率を上げることまでです。この点は正直にお伝えした上で、やる価値のある施策を優先度順に並べます。

実測データ: LLMO関連キーワードの現在地

対策の前に、筆者がキーワード調査ツール(DataForSEO)で取得したLLMO関連キーワードの実測値を共有します(2026年6月末〜7月取得、月間検索ボリュームとKD=キーワード難易度)。

キーワード月間検索数KD(難易度)
LLMO12,100データなし
LLMO とは3,60010
LLMO 対策3,60012
AIO 対策2,9000
llmo対策とは59013
llmoコンサルティング5903
AI検索 対策4800
llms.txt とは480データなし
llmo対策会社3900

この調査から読み取れることが2つあります。第一に、検索需要がすでに大きいこと(「LLMO」単体の月間検索数は12,100)。第二に、KD(難易度)のデータ自体が存在しない語が大半なこと。筆者の調査では、LLMO/AI検索系のシードキーワード96語のうち、KDが返ってきたのは12語だけでした。指標のデータベースが整備される前の、いわば「地図のない領域」です。だからこそ、後発の個人・小規模サイトにも先行者の余地があります。

ステップ1: AIクローラーの許可方針を決める(robots.txt)

最初にやるべきは、AIのクローラーを「どこまで受け入れるか」の方針決定です。

各社の公式ドキュメントに基づく主要クローラーは次のとおりです(用途別)。

事業者学習用AI検索インデックス用ユーザー起動
OpenAIGPTBotOAI-SearchBotChatGPT-User
AnthropicClaudeBotClaude-SearchBotClaude-User
Perplexity(学習用収集はしないと公式説明)PerplexityBotPerplexity-User
GoogleGoogle-Extended(Gemini学習・グラウンディング制御)Googlebot(通常検索と共通)

引用されたいなら、少なくともAI検索インデックス用(OAI-SearchBot・PerplexityBot等)は許可が前提です。OpenAIは、OAI-SearchBotを拒否したサイトはChatGPTの検索結果に表示されないと説明しています(なお公式FAQには、拒否していても外部経由でURLを得た場合にリンクとタイトルのみ表示されることがあり、完全に防ぐにはnoindexメタタグを使う、という補足があります)。学習用(GPTBot・ClaudeBot)を許可するかはサイト方針で分けて判断できます。本サイトはすべて許可する方針です(露出優先の実証実験のため)。なお、ユーザー起動型(ChatGPT-User等)はrobots.txtが適用されない場合があると各社が明記しています。設定の詳細はChatGPT・Perplexityに引用される方法で解説します。

ステップ2: 構造化データ(JSON-LD)を実装する

ページの意味と発信者を機械可読にするため、構造化データを実装します。

筆者の運営サイトでは、全記事に次の4種+著者情報を実装しています。

ポイントは**PersonのsameAs**です。著者の実在性を、資格の認定ページや外部プロフィールと機械可読に紐付けることで、「誰が言っているか」をAIが辿れる状態にします。本サイトの著者ページでは、SEO検定1級・ウェブ解析士の認定ページへ実リンクしています。

ステップ3: llms.txtを設置する

llms.txtは、AI向けにサイトの構成と主要コンテンツを1ファイルで伝える提案仕様です。

主要AI事業者が公式対応を明言している段階ではないため、効果は未確定です。ただし、設置コストは非常に小さく、サイトの要約と主要URLをMarkdownで書くだけです。本サイトも実際に設置しました。実物の内容と書き方はllms.txtとは?書き方と設置方法で公開しています。

ステップ4: 「引用されやすい文章構造」で書く

AIが回答を作るとき、参照しやすいのは「質問に対する簡潔な答えを含む一節」です。

筆者が全記事で運用している執筆ルールは次のとおりです。

これは従来のSEO(強調スニペット対策)とも重なる部分が多く、二重に効く施策です。

ステップ5: 一次情報と著者情報で「引用する理由」を作る

一般論をまとめただけの記事は、AIにとって引用する理由がありません。

引用に値する情報とは、そのサイトにしかないものです。具体的には、自分で運用・実装して得たデータ、実際の設定ファイルやコード、成功だけでなく失敗の記録です。筆者が運営する別サイト(iPhoneの買取・購入・修理に関するブログ「すまほたっぷ」)でも、施策と結果の実データを蓄積しており、本サイトではその実例を継続的に公開していきます。

実例を1つ挙げます。すまほたっぷでAI Overview(Google検索のAIによる概要)への引用を日次観測したところ、引用されたキーワードの多くが一次体験・業界知見系の記事でした。「iPhone トイレに落とした 一瞬」(63日間引用)、「iphone 買取残債ありゲオ減額」(38日間引用)など、元Apple製品買取店を経営した筆者の実体験・業界知見を書いた記事が、一般論をまとめた記事ではなく引用元に選ばれています。「そのサイトにしかない情報」が引用の理由を作る、という本ステップの主張はこの観測に基づいています。

ステップ6: 効果を観測する仕組みを作る

LLMOの効果測定に確立した基準はまだありません。筆者は次の3点を定点観測しています。

  1. AI経由の参照元流入: アクセス解析(GA4)の参照元レポートで、AIサービス由来のセッションを追う
  2. 回答での言及: 主要AIに自領域の質問を投げ、自サイトが情報源に含まれるかを定期チェック
  3. 検索側の変化: Google Search Consoleでインプレッション・掲載結果の変化を追う

実測データ: すまほたっぷでは、2026年1月20日から7月2日までの日次観測で、Google AI Overviewに28キーワード・のべ805回引用されました。代表例は「ipad 整備品 入荷 タイミング」が87日間(参照リスト内平均2.6番目)、「iphone バッテリー最大容量 70」が83日間(同4.0番目)、「iphone7 まだ使ってる人」が80日間(同2.6番目)です。AI Overviewの引用は特別な登録なしに、通常の検索評価と一次情報の積み上げで実際に獲得できています。ChatGPT・Perplexity経由の流入観測は本サイトでも開始しており、結果は追って公開します。

観測結果は本サイトで公開していきます。「やってみてどうだったか」まで含めて実証するのがこのブログの趣旨です。

LLMO対策を外注する場合は何を見ればいいですか?

LLMO対策会社・コンサルティングを検討する場合は、「何をやるか」が具体的かどうかで判断することをおすすめします。

LLMOは新しい領域のため、施策の中身は本記事で挙げたような技術・コンテンツ整備が中心です。見積もりや提案に「クローラー方針」「構造化データ」「コンテンツ構造」「効果の観測方法」が具体的に含まれているか、そして効果を保証する表現をしていないか(保証できる根拠は現状誰にもありません)を確認しましょう。逆に、自社にエンジニアやライターのリソースがあれば、この記事の手順の多くは内製できます。

よくある質問

LLMO対策は何から始めればいいですか?

まずrobots.txtでAIクローラーの許可方針を決めることです。引用されたい場合、AI検索インデックス用のクローラー(OAI-SearchBot・PerplexityBot等)の許可が前提になります。次に構造化データ(JSON-LD)の実装、質問形式の見出し+結論先出しの文章構造、一次情報の整備へ進むのが効率的です。

LLMO対策の効果はどれくらいで出ますか?

確定的な答えはありません。各AIの情報源の選び方は非公開部分が多く、効果を保証する根拠は現状誰にも示せないためです。AI経由の参照元流入・回答での言及・検索インプレッションを定点観測しながら、確率を上げる施策を積み重ねるのが現実的です。

LLMO対策とSEO対策は両立できますか?

両立できます。むしろ重なる部分が大半です。AI検索の多くは従来型の検索インデックスを土台にしており、クロール可能性・構造化・信頼性というSEOの基本はLLMOでもそのまま効きます。質問形見出し+簡潔な回答という構造は、強調スニペット対策とも共通です。

LLMO対策会社に依頼すべきですか?内製すべきですか?

施策の中身(クローラー方針・構造化データ・コンテンツ構造の整備)が具体的に提案されるかで判断することをおすすめします。効果を保証する表現をする業者には注意が必要です。エンジニアやライターのリソースが自社にあれば、本記事の手順の多くは内製可能です。

学習用クローラー(GPTBot等)も許可すべきですか?

サイトの方針次第です。学習用(GPTBot・ClaudeBot)とAI検索用(OAI-SearchBot等)は別々に制御でき、引用への影響が直接的なのはAI検索用です。コンテンツを学習に使われたくない場合は、学習用のみ拒否する選択もできます。本サイトは露出優先の方針ですべて許可しています。

まとめ

LLMO対策のやり方は、(1)AIクローラーの許可方針、(2)構造化データ、(3)llms.txt、(4)引用されやすい文章構造、(5)一次情報と著者情報、(6)効果の観測——の6ステップに整理できます。実測データが示すとおり、この領域はまだ指標も定義も整備途上で、だからこそ先行して整えた者に余地があります。AI検索側の初期整備はAI検索最適化の始め方を、AIO・GEOとの用語整理はAIO対策とは?をあわせてご覧ください。

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