はじまり — 記録の置き場を決めるところから
出来事の時期:2026年6月27日〜7月5日
最終更新:2026年9月6日
ヒトリデニは、運営者が開発している、サイトの運営を自動で回す仕組みです。外部への提供はまだ始めておらず、2026年9月の時点では事前登録を受け付けている段階です。
作りはじめた日に決めたのは、記事の書き方ではありませんでした。ルールをどこに置くかです。
2026年6月27日、この仕組みの決まりごとをまとめて決めています。 記事の書き方、著者をどう扱うか、記事をどの単位で出すか、そして記録をどこに置くか。記録に残っている決定は14件で、その中であとの全部の前提になったのが次の一行でした。
ルールは、記事を作るAIが直接読める場所に置く。
これらが同じ日に固まっているのは、どれも同じ問いから出ているからです。人が毎回口を出さずに記事が出る状態にするには、判断の基準をどこかに置いておかなければならない。置き場所が決まらないと、書き方も出し方も決められません。
何が起きたか
自動で記事を作るとき、書き方の決まりごとをどこかに持っておく必要があります。文字数の下限、使わない言い回し、リンクの張り方、著者の書き方。
最初に思いつくのは、指示書として書いて、作るたびに渡すやり方です。人に頼むときと同じ形なので、いちばん自然に見えます。
これを採りませんでした。記録にはこう残っています。
指示書を毎回貼るのは、自動化と逆行する。
作るたびに人が何かを貼る必要があるなら、その工程は自動化されていません。人が介在しないと動かない箇所を1つでも残すと、そこが上限になります。
代わりに、決まりごとをAIが直接読める場所に置くことにしました。記事を作るときに、その場で読みに行く形です。
この置き方には、もう1つの効果がありました。決まりを1か所直せば、次に作る記事すべてに同時に効きます。文言を変えたいときに、渡す文書をいくつも書き直す作業が要りません。
何を決めたか
① AIが読む場所と、人が読む場所を分ける
決まりごとの置き場をAI側に移したのと同時に、人向けの共有の場を、記事を作る経路から外しました。
同じ内容を両方に置くと、片方だけが古くなります。どちらが正しいのか分からなくなったとき、AIはどちらも読めるので、間違ったほうで動きます。
そこで役割を分けました。AIが読むのは1か所だけ。人向けの場には、節目だけを書き足す。
② 記録の置き場を、目的ごとに決める
決まりごと以外の記録についても、何をどこに置くかをこの日に決めています。サイトの設計、公開後の数値、全体の方針。置き場を目的ごとに分けて、探すときにどこを見るかを固定しました。
③ 直す場所を1か所にする
記事の見た目や共通部分についても、同じ考え方を通しました。個別の記事ではなく、共通のひな形を直す。 そうすれば、その後に作る記事すべてに自動で反映されます。
④ 書いたものと記録の状態を、常に一致させる
記事のファイルが持つ状態と、管理側の記録が持つ状態を、必ず揃えると決めました。
同じ事実を2か所に持つと、片方だけ動いたときに気づけません。揃えることを最初から決まりにしておくことにしました。
⑤ 出し方も同じ日に決める
記事をまとまり単位でそろえてから一括で出し、まとまりの間は日を空ける。この出し方も6月27日に決めています。
当時の判断としては、量を出すこと自体より、1本ずつの中身が薄くないかが見られていると考えていました。検索エンジンがどう評価しているかは外からは分かりませんが、そう見立てて出し方を決めています。
どうなったか
決定の翌日、6月28日に実装が始まりました。 最初に動いたのは記事を作る処理ではなく、日々の数値を取り込む仕組みです。検索とアクセスの数値を毎日ためていく部分から作りはじめています。
作るより先に、測るほうを動かした形になりました。
順番として自然かどうかは、判断がついていません。記事が1本も無い状態で数値をためても、しばらくは何も出てきません。ただ、あとから遡って取れないのは測るほうです。作りはじめてから測りはじめると、その間の変化は永久に分かりません。
7月3日、このサイトを立ち上げます。7月4日には製品としての名前が決まりました。
7月5日、この仕組みを試す場を、自分で運営しているサイトに定めました。 このときの位置づけがはっきりしていて、この期間は手を動かして型を作る期間だと書かれています。手作業で決めているルールは、そのまま自動で動かすときの基準になる、という整理です。
この9日間にも、記事は公開されています。ただし、そのどれもが、人がそのつど指示を出してAIに書かせたものでした。この仕組みが自分で作った記事は、この時点ではまだ1本もありません。 決めていたのは、決め方のほうでした。
分かったこと・まだ分かっていないこと
置き場所を分けたことには、代償があります。
AIが読む場所と人が読む場所を分けたので、両方を更新しないとずれます。 分けた時点で、ずれる余地を自分で作ったことになる。実際にずれたことがあり、それをどう見つけるかは別の話になりました。
分かったことは2つです。
- 人が介在しないと動かない箇所が1つでもあると、そこが上限になる。 指示書を渡す形を採らなかったのは、そこが理由でした
- 同じ事実を2か所に持つと決めた瞬間に、揃える決まりも要る。 ①と④は、同じ問題の表と裏です
分かっていないこともあります。この置き方が、規模が変わっても保つのかは確かめられていません。 決まりごとが増え、扱うサイトが増えたときに、1か所で持ち続けられるのか。動いてはいますが、限界がどこにあるかは分かっていません。
自動化がどこで止まるかの切り分けはAIブログが稼げない理由に書いています。
この記録の更新履歴
- 2026年9月6日 初版。ルールの置き場を決めた日から、この仕組みを試す場が決まるまでを記録