SEOの内製化|外に出しても、手元に残す4つの作業
三橋竜彰・
「SEOを外注すると費用がかさむので、自分でやれる分は内製したい」
「全部を自分でやるのは無理だが、何を手元に残せばいいのか分からない」
「外注しても、あとから困らないように、自分で持っておくものはあるのか」
SEOの内製化で迷った方に向けた記事です。
先に答えを書きます。SEOの内製化は、全部を自分でやることではありません。外に出す作業があっても、手元に残すものがあります。 Googleの公式ページから読み取れるのは、Search Consoleの所有権、結果の測り方、変更の記録、判断の4つです。
この記事では、運営者のシステムが2026年10月20日に開いたGoogleの公式ページの記載をもとに、次の3つを整理します。
- SEOの作業を5つに分けて、Googleが自分でできると書いている範囲
- 外に出しても手元に残す4つの作業
- 外に出す作業と、頼む時期
内製と外注の4つの方式の比較は、オウンドメディアの内製と外注の比較|4方式の選び方で扱いました。この記事は、どの方式を選んでも手元に残す作業に絞ります。
SEOの作業は、5つに分けて見ます
内製化を考えるときは、SEOを5つの作業に分けて、どれを手元に置くかを決めます。Googleの公式ページに書かれていることを、作業ごとに並べると、次のとおりです。
| 作業 | Googleの公式ページの記載 |
|---|---|
| サイトを見つけてもらう | 通常は、ウェブにサイトを投稿する以外、何もする必要はありません |
| コンテンツを作る・更新する | 魅力的で役立つコンテンツを作成することが、ガイドで説明している他のどの方法よりも有効であると考えられます |
| 技術的な作業 | CMSを使用している場合、タイトルに関して行う必要のある技術的な作業はありません |
| 数字を見る | Search Consoleで、検索でのサイトパフォーマンスのモニタリングと最適化に役立つレポートを入手できます |
| 外部のツール・サービスを選ぶ | ツールを使用しても、ランキングで上位に表示されるとは限りません |
Googleは、小規模なローカルビジネスの経営者は、おそらく、作業の多くを自分で行うことができる、と書いています。一方で、Googleのスターターガイドは、お急ぎの方や詳細にご関心がない方には、専門家の採用を検討するよう案内しています。
ランキングがトップになるような秘訣はない、ともスターターガイドにあります。内製でも外注でも、近道は約束されていません。
内製化は、5つの作業のうち、どれを手元に置くかを決めることです。手元に残す1つ目は、Search Consoleの所有権です
Search Consoleの所有権は、外注しても手元に残します。Search Consoleは、Googleが提供する無料のサービスです。数字を見る入口なので、持ち主が自分でない状態は避けます。
公式ページには、次の記載があります。
- プロパティには、1人以上の確認済み所有者が必要です
- 他のユーザーに権限を付与できるのは、プロパティの所有者のみです
- 確認済みの唯一の所有者がチームから離れた場合は、所有権の確認を行って、プロパティへのアクセスを維持(または回復)する必要があります
- 確認済みのすべての所有者がアクセス権を失った場合、すべてのユーザーがそのプロパティにアクセスできなくなります
外部のSEO業者にSearch Consoleを見せるときは、Googleの案内が参考になります。SEO業者から監査の提案を受けた場合は、その内容を慎重に検討し、読み取り権限のみを付与するよう案内されています。この段階では、書き込み権限は付与しないでください。
Search Consoleを自分では使わない場合でも、Search Consoleについて認識し、サイトを検索エンジン用に最適化するための基本を理解しておく必要がある、とも書かれています。
運営者の見方では、所有者を自分の側に置くのが、内製化の最初の一歩です。担当者や外注先の個人アカウントだけが所有者になっていると、その人が抜けたとき、数字を見る手段を失うからです。
手元に残す2つ目は、結果の測り方と、見る頻度です
結果の測り方も、外注しても手元に残します。業者に頼む前に聞く質問として、Googleは、期待される結果とその時期、結果をどのように測定するのか、を挙げています。測り方を自分が持っていなければ、答えを判断できません。
測るための数字は、Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートにあります。サイトにトラフィックを集めているクエリを把握して、SEO対策の改善に利用できます。デフォルトでは、過去3か月間のGoogle検索の検索結果における、サイトのクリック数とインプレッション数が表示されます。
見る頻度の目安も、Googleのヘルプにあります。Googleから問題検出の通知を受けた場合を除けば、ほとんどのユーザーは、月に1回の簡単なチェックで十分です。
結果が出るまでの時間は、変更によって違います。スターターガイドの説明は、数時間かかる変更もあれば、数か月かかる変更もある、というものです。変更すれば必ず目に見える変化が現れるわけではない、との注意書きもあります。
小規模なサイトなら、見る範囲を絞れます。ページ数が500未満のサイトで、ページのインデックス登録レポートを使用する必要はおそらくない、というのがヘルプの説明です。Search Consoleの見方は、Search Consoleで「インデックス未登録」を確認する手順で扱っています。
手元に残す3つ目は、変更の記録です
サイトに加えた変更の記録は、自分で持ちます。効果が出るまでに時間がかかるため、いつ何を変えたかが分からないと、結果と変更を結びつけられないからです。
Googleは、SEO業者がFTPサーバーにアクセスできる場合は、サイトに加えたすべての変更について、進んで説明するべきだ、と書いています。説明を受けた内容は、自分の手元に残す記録にします。
業者が作ったコンテンツの結果は、サイトの側が負います。Googleは、SEO業者が人を欺くようなコンテンツをユーザーの代わりに作成した場合は、そのユーザーのサイトがGoogleインデックスから完全に削除される可能性がある、と書いています。業者を選ぶ責任も、結局はユーザーにある、というのがGoogleの整理です。
リライトをいつ行うかの考え方は、ブログのリライトはいつやるか|触っていい記事と、待つ記事にまとめています。
手元に残す4つ目は、判断です
コンテンツの中身と、外部のアドバイスへの判断は、外に出さずに自分で持つ作業です。
コンテンツの中身
魅力的で役立つコンテンツの共通点として、Googleは、公開済みのコンテンツを確認し、必要なら更新し、的外れになったら削除する姿勢を挙げています。コンテンツを自動的に生成する場合の案内は、正確性、品質、関連性を優先する、というものです。
生成AIのツールでコンテンツ作成を補助している場合も、検索の基本事項の基準およびスパムに関するポリシーを満たす必要があります。Googleの自己評価の質問には、コンテンツが外部委託されるなどして多数のクリエイターによって大量に制作されていないか、も入っています。AIで書いた記事の見せ方は、E-E-A-Tとは?AIで書いた記事で経験と権威性をどう示すかで扱いました。
外部のアドバイスやツール
サードパーティのツールは、Googleの内部ランキングデータにアクセスすることも、パフォーマンスを保証することもできません。実装を検討しているアドバイスは、公式のSEOガイドと照らし合わせて慎重に評価し、自分の判断で決定するよう、Googleはおすすめしています。
Googleは、明示的なSEOをまったく行わなくても多くのコンテンツが成功を収めていることを念頭に置くよう書き、ガイドに記載されているすべてのことを行う必要はない、とも述べています。全部を内製しようとせず、手元に残す作業を絞る考え方とも重なる内容です。
外に出す作業と、頼む時期
外に出す作業があっても、手元に残す4つがあれば、頼む側として判断できます。SEO業者のサポートを受けることは、Googleも選択肢として認めています。
外に出すことの利点と注意は、次のとおりです。GoogleのSEO業者を選ぶ際の説明は、SEOを依頼する会社や個人を選ぶことは、サイトの視認性を高め、時間を節約できる可能性がある一方で、サイトや運営者の信用が損なわれるおそれもある重要な判断だ、と位置づけています。
頼む時期の例も示されています。サイトの再構築を検討しているとき(早ければ早いほどよい)、または新しいサイトの開設を計画しているときが、SEO業者の利用を開始するのに最適なタイミングです。
頼む前に、自分で手法を知っておくことにも意味があります。SEOの手法を知っていれば、SEO業者が非推奨の手法や禁止されている手法を使おうとしているかどうかを識別できる、というのがGoogleの説明です。自分で始める場合の入口には、SEOスターターガイドが勧められています。
運営代行の選び方は、ブログ運営代行の選び方|依頼前に確認する7つの基準で扱っています。
よくある質問
SEOの内製化とは、何を自分でやることですか?
公式ページに決まった定義はありません。この記事では、SEOの作業を5つに分け、Search Consoleの所有権・結果の測り方・変更の記録・判断の4つを手元に置くことを、内製化の中心と考えています。外に出す作業があっても、手元に残すものがあります。
外注してもSearch Consoleは自分で持つべきですか?
Googleのヘルプによると、権限を付与できるのは所有者のみで、確認済みの唯一の所有者がチームから離れると、所有権の確認を行わない限りアクセスを維持できません。所有者を自分の側に置き、業者には、監査の段階では読み取り権限のみを付与する形が、Googleの案内に沿っています。
小規模なサイトで、何を見ればよいですか?
Googleのヘルプでは、ほとんどのユーザーは月に1回の簡単なチェックで十分とされています。ページ数が500未満なら、ページのインデックス登録レポートは使用する必要はおそらくありません。検索パフォーマンスのレポートで、クリック数とインプレッション数を見るところから始められます。
SEOのツールは、内製化に必要ですか?
Googleは、サードパーティのツールを使っても上位に表示されるとは限らず、内部ランキングデータにはアクセスできないと書いています。ツールの有無に関係なく、Search Consoleの利用を強くおすすめしています。
AIで記事を書くなら、SEOは内製できますか?
Googleは、生成AIでコンテンツ作成を補助する場合も、検索の基本事項の基準とスパムに関するポリシーを満たすよう案内しています。AIに任せる範囲を決め、正確性と品質は自分で確かめる必要があります。
まとめ
SEOの内製化は、全部を自分でやることではなく、どの作業を手元に置くかを決めることです。外に出しても、Search Consoleの所有権、結果の測り方、変更の記録、判断の4つは手元に残します。
外に出す作業は、頼む時期と、頼む相手の説明を確かめて決めます。手元に残す4つがあれば、内製でも外注でも、結果を自分の目で確かめられます。