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ブログの書き方|書く前に決まる3つと、記事の組み立て

三橋竜彰・

「ブログの書き方」を調べると、手順をまとめた記事がいくつも出てきます。読んで、そのとおりにやってみて、それでも書き出しの1行で止まる——という経験は、たいていの人がしています。

止まる原因は、多くの場合、文章の書き方ではありません。

記事の出来は、書いている最中の文章力ではなく、書き始める前に決めた3つでほとんど決まります。誰に向けるのか、どの検索に答えるのか、どこまで答えるのか。この3つが決まっていない状態で本文から書き始めると、何度書き直しても筋が通りません。

この記事では、次の順で整理します。

読み終えると、白紙を前にして止まる時間がなくなります。ブログそのものをこれから作る場合は、ブログの始め方|6つの手順と、あとで効いてくる選択を先に読んでください。この記事は、場所が用意できたあとの「1本をどう書くか」を扱います。

書き方で止まるのは、文章のせいではありません

手が止まる場所には、決まった型があります。

止まる場所本当に足りていないもの
書き出しの1行が出てこない誰が何を知りたくて読むのかが決まっていない
途中で話が逸れる1本で答える範囲を決めていない
書き終わったが薄い気がする読む人の次の行動まで考えていない
公開前に全部消したくなる中身ではなくタイトルを先に決めている

どれも文章の技術ではなく、書き始める前に決まっていなかったことが原因です。逆に言えば、決めてから書けば、文章は上手でなくても通じます。

読む人は名文を読みに来ているのではなく、自分の疑問に答えてもらいに来ているからです。

書く前に決める3つ

1. 誰が、何を知っている状態で読むのか

同じ主題でも、まったく初めての人に向けるのか、一度やってみて詰まった人に向けるのかで、書く内容は入れ替わります。

前者には用語の説明が要りますが、後者にそれを書くと「知っていることばかり」と判断されて離脱します。両方に向けて書こうとすると、どちらにも届きません。

2. どの検索に答えるのか

1本の記事で答える検索は1つに絞ります。

複数の検索をまとめて受けようとすると、見出しの並びがちぐはぐになります。読む人は自分の疑問と関係のない節を読み飛ばすので、長いだけで答えていない記事になります。

3. どこまで答えて、どこから先を別の記事にするのか

3つ目が、いちばん飛ばされていて、いちばん効きます。

範囲を決めずに書き始めると、関連することを思いつくたびに足してしまい、記事が終わらなくなります。書かないと決めたことは、別の記事にして、そこへリンクで渡すのが正しい処理です。

ポイント

この3つは、3行のメモで足ります。誰に・どの検索に・どこまで。本文を書き始める前に、この3行が書けるかどうかだけ確かめてください。

本文の前に、見出しだけを並べる

3つが決まったら、次は本文ではなく見出しです。

H2をいくつか並べて、見出しだけを上から読んで筋が通るかを見ます。通らなければ、順番を入れ替えるか、足りない見出しを足します。この段階なら何度やり直しても数分で済みます。

見出しは、読む人が頭の中で持っている疑問の形で置くと、本文が書きやすくなります。

書きにくい見出し書きやすい見出し
事前準備について書く前に決める3つ
注意点やってはいけないこと
まとめ結局どこから手を付けるか

前者は、何を書けばいいのかが自分でも分からない見出しです。後者は、答えるべきことが見出しの中に書いてあります。

見出しが決まってから本文を書くと、1つの節を書いているあいだに別のことを思い出しても、それを書く場所がもう決まっているので手が止まりません。

1つの見出しには、1つのことだけ書く

節の中は、この順に置くと崩れません。

  1. 結論を最初の1〜2文で書く
  2. 理由を書く
  3. 具体(手順・例・数字)を書く
  4. 次の節へ渡す

とくに1を最後に持ってこないでください。読む人は全部を読みません。節の頭に答えがあれば、そこだけ読んで帰れます。

各節は、その節だけを読んでも意味が通るように書きます。検索から来た人は途中の見出しに直接着地しますし、生成AIに引用されるときも節の単位で切り出されます。「これ」「それ」で始めず、主語を書いてください。

AIに書かせる場合も同じです。手順そのものは変わらず、人が決める部分だけが前に残ります。AIを使う場合の全体の回し方はコンテンツSEOとは?AIで回す場合の手順と続かない理由にまとめています。

タイトルと書き出しは、最後に決める

先にタイトルを決めると、書いているあいだじゅう、中身がタイトルに引っ張られます。書き終わってから付けると、実際に書いたことの要約になるので、読む人の期待とずれません。

タイトルに入れるもの、入れないものは次のとおりです。

書き出しも最後です。読む人がいまどういう状況でこの記事にたどり着いたのかを、1〜2文で言い直します。そのあとに結論を先に出してしまってかまいません。

注意

タイトルだけを強くして、中身が追いついていない記事は、開かれても最後まで読まれません。読む人は冒頭の数行で判断して戻ります。タイトルは中身より強くしないでください。

公開する前に見る5か所

書き終わったら、文章を直す前にこの5つを見ます。

#見るところ直し方
1見出しだけで筋が通るか通らなければ順番を入れ替える
21つの節に2つのことを書いていないか分けるか、片方を別記事へ
3各節の頭に答えがあるか結論を先頭へ動かす
4内部リンクが本文の文脈の中にあるか末尾の一覧だけに頼らない
5確かめていないことを断定していないか「〜と考えられます」に直す

4について補足します。リンクは、記事の最後にまとめて並べるより、本文を読んでいる途中で必要になった場所に置くほうが読まれます。アンカーの文字も、リンク先の主題が分かる言葉にしてください。具体的な置き方は内部リンクの貼り方:手順とアンカーテキストの決め方で扱っています。

5は、公開したあとでは取り返しがつかない唯一の項目です。言い切ったほうが読みやすいのは確かですが、確かめていないことまで言い切ると、その1行で記事全体が疑われます。自分で試したことは試したと書き、そうでないことは断定しない——この線を引くだけで十分です。

自分の経験をどう書けば伝わるのかは、E-E-A-Tとは?AIで書いた記事で経験と権威性をどう示すかで扱っています。

書いたあとのほうが長い

公開は終わりではなく、そこからが長くなります。

ただし、公開直後に何度も手を入れるのは逆効果になりやすいです。反応が出るまでには時間がかかるので、早すぎる書き直しは「何が効いたのか」を分からなくします。いつ触っていつ待つかはブログのリライトはいつやるか|触っていい記事と、待つ記事にまとめました。

公開後にやることは、実質2つだけです。

  1. 書いた記事を、関連する記事から指す(新しい記事は、放っておくと誰からも指されないままになります)
  2. 一定期間おいてから見直す(そのあいだに書き足したい欲求は、新しい記事のネタとしてメモに残す)

1つ目を忘れると、記事は増えるのに読まれ方が変わらない、という状態になります。書いたときに、その記事を指すべき既存の記事を1〜2本だけ選んで、そこに1行足しておくのが確実です。

よくある質問

ブログの書き方で、最初に決めるべきことは何ですか?

誰に向けて書くか、どの検索に答えるか、どこまで答えてどこから先を別の記事にするか、の3つです。この3つが決まっていない状態で本文から書き始めると、何度書き直しても筋が通りません。3行のメモで足りるので、本文の前にこの3行が書けるかどうかを確かめてください。

文章が苦手でもブログは書けますか?

書けます。読む人は名文を読みに来ているのではなく、自分の疑問に答えてもらいに来ています。書く前に3つを決め、見出しから組み立て、各節の頭に結論を置く——この順番を守れば、文章そのものが上手でなくても伝わります。手が止まる原因は、多くの場合、文章力ではなく決めごとの不足です。

記事の構成はどう作ればいいですか?

本文を書く前に、H2の見出しだけを並べてください。見出しだけを上から読んで筋が通るかを見て、通らなければ順番を入れ替えるか、足りない見出しを足します。この段階ならやり直しても数分で済みます。見出しは読む人が持っている疑問の形で置くと、本文が書きやすくなります。

タイトルはいつ決めればいいですか?

書き終わってから決めてください。先に決めると、書いているあいだじゅう中身がタイトルに引っ張られます。あとから付ければ、実際に書いたことの要約になるので、読む人の期待とずれません。書き出しの1〜2文も同じで、最後に書くほうが楽です。

1つの記事にどこまで書けばいいですか?

答える検索を1つに絞り、そこから外れることは別の記事にしてリンクで渡してください。関連することを思いつくたびに足すと、長いだけで答えていない記事になります。読む人は自分の疑問と関係のない節を読み飛ばすので、量は判断の材料になりません。

まとめ

ブログの書き方でつまずくのは、たいてい文章ではなく、書き始める前の決めごとです。

誰に向けて、どの検索に答えて、どこまで答えるか——この3つを3行で書いてから、本文ではなく見出しを並べる。見出しだけで筋が通ってから本文を書き、タイトルと書き出しは最後に決める。公開前は文章ではなく、5か所の構造を見る。

この順番にするだけで、白紙を前にして止まる時間はほぼ無くなります。まずは次に書く1本で、本文より先に見出しを並べるところだけ試してみてください。